世界最大の不動産サービス会社「クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド」が、世界のブランドショップのテナント料を調査したリポート「Main Streets Across the World 2015」を発表した。
同リポートによれば、マニラ首都圏タギッグ市グローバルシティーのブランドショップの1年間あたりの賃料は1スクエアフィートあたり56.4ドルと東京銀座の16分の1弱。順位は51位で昨年の59位から大きく順位を上げた。順調な経済成長が続いているフィリピンでは高級ブランドも人気があり、大型ショッピングモールの一番良い場所は有名ブランドショップが占拠する。
フィリピンは貧富の差が激しく、マニラ首都圏の至る所にホームレスや物乞いがあふれている一方で、プールがいくつもある広大な敷地の豪邸に何人ものメードを雇い王侯貴族のような生活を送るセレブもいる。ブランド物を購入できる人たちはシンガポールや香港に買い物旅行に出掛けそこでブランド物を買うことをステータスにしていることもあり、需要がある割には国内のブランド市場は盛り上がっていないと昨年の同リポートは指摘。今年のリポートではマニラ首都圏のグローバルシティーやマカティエリアなど限られた場所での活況を報告している。
今後、中流層が底上げされて高級志向がますます拡大するのか注目される。