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マニラで「日系美容室」続々 高い技術で富裕層ら獲得

アキラさんの顧客にはフィリピン芸能人も多い

アキラさんの顧客にはフィリピン芸能人も多い

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マニラ首都圏で日本人が技術サポートをしたり、開業を支援したりする「日系美容室」が急増している。

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 マカティ市の主要道にも「東京から上陸」「日本人スタイリスト」などの看板が出されており、北部のケソンシティーなどにも数店が開業準備中という。

 マニラ首都圏で働く有名日本人スタイリスト、アキラさんは日本で経営していたサロンをトラブルから手放すこととなり、次は海外事業をと思い9年前にマニラにやってきた日本人美容師の草分け的存在。

 6カ月間スラム街で暮らしフィリピンの公用語「タガログ語」を習得した。その後、ひょんなことからテレビ関係の仕事をすることとなり、多数の芸能人のスタイリストとしてキャリアを積んだ。雑誌の企画でフィリピン美容師ビッグ4に選ばれ、美容コンテストなどの審査員を務めた。

 「マニラに来た当時は日本人美容師はほとんどいなかったのですごく注目された。フィリピンは美容系の情報誌もほとんどなく情報の伝達速度が遅い。だから、爆発的なヒットになる流行もない。フィリピンでは長年きれいな黒髪が美人の要素だったが、近年ブラウンなどに染める女性も多くなってきた」と、フィリピンのサロンの特徴をアキラさんは語る。

 価格帯は首都圏のローカルサロンでカット100ペソ(=約270円)~200ペソ程度に対し、日系サロンはカット1,000ペソ以上とかなり割高になる。しかし、高い技術やきれいな内装に対する評価は高く、地元の富裕層や外国人たちの来店客は多い。

 「芸能人やセレブなど華やかなお客さま相手に仕事をしてきた傍ら、ボランティアで貧しい子どもたちに美容師の仕事の楽しさを広げようと、カット講習会を開いたり、子どもたちの髪を切ったりする活動もしてきた。大きく豪華な日系サロンが首都圏にどんどんできることは非常にうれしいことだが、私自身は初心に戻ってよりローカルの人たちとの出会いを求めて日系ではない小さなサロンを開業することを決めた。現地採用の日本人やマニラのOLさんでも来店できるようなプライスを目指したい」とアキラさんは夢を語る。

「オリジナルのシャンプーやコンディショナーの量り売りもする。将来は地元の方々向けにカッティングスクールを開くのが夢」とも。

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