旧暦の正月である今日、フィリピンは「チャイニーズ・ニューイヤー」として特別祝日となった。
フィリピンは国民の大部分がキリスト教徒で熱心な信者が多いと言われる。休日や祝日には朝から教会へ多くの人びとが足を運ぶ。しかし、南部のミンダナオ島などではイスラム教徒も多くイスラム教の重要な行事がある日も祝日となり、宗教に関して寛容な国柄。中国系フィリピン人や華僑、華人も多く住み旧暦の正月を「春節」として祝う。
お祝いの特別料理として子豚の丸焼き「レチョン」が注文され、業者はフル回転で調理する。「1番の書き入れ時は新暦のクリスマスとニューイヤーだが春節はそれに次ぐ、大きなレチョンが好まれるので大きめのものを使う」とカビテのレチョン工場で働くジョージさんは話す。
普段は渋滞で30分で1キロほどしか進まないこともあるマニラの道路も今日はスイスイと進む。メータータクシーのドライバー歴4年というジャネットさんは「今日は渋滞がなくストレスがないがお客さんもいない。早めに仕事を切り上げて夜は家族と過ごしたい。前のお客さんはハッピーニューイヤーとチップを200ペソ(=約420円)もくれたよ」と笑顔を見せる。
今年はチャイニーズ・ニューイヤーが金曜日にあたり3連休、マニラ近郊へ向かうバスターミナルには帰省とバケーション目的の乗客が列をなしていた。