フィリピン最大の「食」に関する展示会「IFEX(アイフェックス)」がワールドトレードセンターで5月19日~21日に開催された。
毎年開かれている同イベントは今年で11回目。フィリピン国内の農業、漁業、畜産業、食品メーカーやフィリピン国外の食品メーカーや輸出業者が出店した。
会場ではさまざまなフィリピン産食品の試食や販売、サンプル配布なども行われ、来場者はフィリピンの「食」を体験した。
昨年就任したドゥテルテ大統領が力を入れるミンダナオ地方の農業振興の影響もあり、ミンダナオ地方の農場やコーヒー、カカオ、果物のメーカーや商社の出店が増えた。
政府は特にコーヒー栽培の振興に力をいれており、今月発表された「フィリピン・コーヒー・ロードマップ」ではフィリピンのコーヒー生産量を現在の3万5000トンから5年間で21万5000トンと約7倍に引き上げる計画という。現在の約14万トンの輸入を5万トン程度の輸出に逆転させるという。会場には高級ブランドとして日本やヨーロッパにも展開中というダバオ市のメーカーやジャコウネコの糞から採取される特殊な高級コーヒー「アラミド・コーヒー」を販売するメーカーが見受けられた。
ダバオ市ではコーヒーよりも作付け面積当りの利益率が高い「カカオ」の栽培が盛んになってきており、カカオ豆の輸出だけではなく、高品質をうたうフィリピン産チョコレートメーカーの出店も目立ち、マンゴーやシナモン、ミントが入ったチョコレートに来場者の人気が集っていた。