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外国人発信の日本文化が話題に オリジナルスカジャンも

外国人の視点で日本が育てたスカジャンを再注目

外国人の視点で日本が育てたスカジャンを再注目

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 日本から海外に向けて日本文化を発信するフィリピン人のエリック・オカンポさんが現在、SNSなどで話題となっている。

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 日本に憧れ猛勉強し国費留学で日本へ来たのが最初というエリックさん。「日本文化というと漫画、アニメといったオタク文化が取り上げられることが多いが、海外では漆器や陶器、日本刀など伝統工芸品なども高い人気を誇っている。日本の問題点はずばり発信力で、海外の事情に弱く、言葉の壁もあり宝の持ち腐れになっているのが現状。日本文化を知る外国人として客観的な評価で日本を海外に紹介する試みが受けている」と話す。

 母国フィリピンでは「Kawaii Manila」というイベントを2回開催し大きな反響を得た。フィリピン国内では現在、エリックさんの発信に賛同する若者がイベントやテレビ番組などを通じて日本文化を紹介している。エリックさんは「2年前に日本のオタク文化をコアコンテンツとした『Kawaii Manila2』を開催した時にはマカティ市郊外のイベントスペースが2000人の来場者であふれかえった。日本からも制服メーカーなどが参画してくれ制服ファッションショーを開催し、一般のフィリピン人コスプレーヤーも集結し大いに盛り上がった」と当時を振り返る。

 日本の骨とう品も海外では評価が高く、陶器、漆器、絵画や刀剣は特に人気があるという。近年では住居を骨とう品のディスプレーでコーディネートすることが流行しており、「禅」や「粋」のような日本で培われたコンセプトを理解しようという試みがなされている。「火鉢や据え置き型のいろり、豪華な金具装飾が施された重量感のある古い家具は特に人気がある」とエリックさん。

 最近エリックさんが注目しているのが「スカジャン」。横浜の米軍人がアーミージャケットに日本風の刺しゅうを施してもらったことが起源で、その後日本土産の定番として独自の発展を遂げた。エリックさんは「お土産は現地での体験を語るきっかけとなる物が一番良い。かっこいい日本の香りがするスカジャンを見れば日本への興味が湧いてくるはず。もちろんおしゃれなスカジャンを作ることができる日本の『職人』の高い技術も日本が誇るものであって、私たち外国人も大いにリスペクトしている」と魅力について語る。エリックさんが手掛けるオンラインショップではオリジナルデザインの制作にも対応する。制作には1~2週間かかり、料金は75ドル~。

 エリックさんは日本文化を外国人のセンスで広めることを「ジャポニスム」と名付け、日本発祥のものを海外で発展させ全世界に発信することを狙う。「私たちの取り組みは各国メディアでも取り上げられており、コンセプトには自負がある。プロジェクトを発展させるためにスポンサー、パートナーを探している。大変なことも多いが、大好きな日本と日本が大好きな仲間のためにも情熱を持って『ジャポニスム』を全世界に広めて行きたい」と夢を語る。

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