3年に1度の総選挙が終わり、選挙結果の発表が公式に始まった。プロボクサーの引退を表明した国民的英雄のマニー・パッキャオさんは、議席定数12の上院議員に7位で当選したことが公式に発表された。
パッキャオさんはフィリピンで2番目に大きな島「ミンダナオ島」の田舎町の出身。両親の離婚などで不遇な少年時代を過ごした。母親の野菜の路上販売などを手伝い、わずかばかりの収入で極貧生活を過ごした後、「ボクシング」のためマニラに「上京」。マニラで生活し始めたころは住む部屋もなく、路上生活も経験したという。
アマチュアボクシングでの活躍によって政府から住居と食事の支援を得ることができたパッキャオさんは、その才能を開花させ史上2人目の6階級制覇(フィリピンでは8階級とされる)を成し遂げ、伝説のボクサーとなった。
選挙には2007年から出馬しており、2010年から6年間下院議員を務めた。ドゥテルテ新大統領が目指す「死刑制度の復活」には賛成、任意に離婚ができるようにする新法案には反対の立場を表明し、公立教育の無償化に取り組むとしている。
パッキャオ議員が将来大統領になることに期待するファンも多く、注目を集めている。