マニラ空港で現在、手荷物を完全にラッピングするサービスが人気を集めている。
フィリピン各地の空港では現在、何者かが別の乗客の手荷物に銃弾を入れ、手荷物検査時にその銃弾が発見されると空港職員が高額の賄賂を要求するという事件が頻発している。犯人は施錠してない手荷物を開け銃弾を入れていると思われるため、旅行者は普段以上に手荷物の扱いに注意を払っている。
手荷物に銃弾等を入れられないようにする有効な手段として考案されたのが、運送業者がパレットに積んだ荷物を崩れないよう巻き付けるラッピングフィルム。空港では手荷物一つあたり160ペソ(=約448円)で完全包装する。
ラッピングは異物混入だけでなく湿気や激しい取り扱いなどにも有効ということもあり、同空港では行列ができている。
同空港関係者は「銃弾混入事件は頻発しており、組織的な犯行なのか多くが模倣犯なのかもわかっていない。手荷物から銃弾が発見された場合は身柄を拘束されることもあるため、十分な注意が必要と」呼び掛けている。
フィリピンではおもちゃの爆弾や銃弾を手荷物に入れても犯罪行為となることがある。
万が一、手荷物から銃弾が出てきて空港職員に恐喝された場合は、「警察が捜査のために行う指紋採取を考慮し絶対に素手で触れないこと」「空港職員の名前を控えるできれば写真を撮る」「全ての荷物を持って空港内のPNP(フィリピン警察)ヘルプセンターで事情を説明すると共に、日本大使館へ連絡する」などの対応も呼び掛けている。