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竹製自転車「バン・バイク」で巡る歴史遺物の街ツアー、話題に

バン・バイク、重量はわずか12キログラム程度という

バン・バイク、重量はわずか12キログラム程度という

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 マニラ市西部の歴史遺物の街「イントラムロス」内の遺跡を、竹で作った自転車「バン・バイク」で巡る「エコツアー」が話題となっている。

イントラムロス内の乗り物は歴史を感じさせる

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 竹自転車「バン・バイク」は2010年よりマニラで製造を始めた。創業者のブライアン・ベニーテス・マクレランドさんは「フィリピンは資源も仕事もない貧しい国。竹はフィリピンに豊富にあり、自転車製造はそれほど難しくない作業なので、フィリピンのためになる仕事と思いバン・バイクを始めた」と創業を振り返る。バン・バイクの収益はマニラの子どもたちの教育にも使われている。

 バン・バイクはBMX、ビーチクルーザーなど6種類のラインアップ。フレームなど主要部品が竹でできているため重量は約12キログラムと非常に軽く、女性が片手で持ち上げることもできる。竹のしなりによって衝撃も吸収され、スムーズな乗り心地だという。完成品は1台2万5,000ペソ~、フレームのみの販売も行う。

 バン・バイクをもっと多くの人たちに体験してもらいたいという思いから始めた自転車レンタルは1時間300ペソ。歴史遺物の街「イントラムロス」をガイド付きで巡る「エコツアー」は10時と15時の1日2回、2時間半の行程で行われている。

 エコツアーに参加したシゲ・グレットさんは、「城壁の上を登ったり下ったりするような箇所もあるがバン・バイクは軽く散歩感覚で巡ることができた。ガイドは『実はここで』といったような、隠れた歴史の舞台も解説してくれてとても楽しかった」と笑顔を見せる。

 イントラムロスとはスペイン語で内側という意味の「イントラ」と、壁という意味の「ムロス」の合成語。その名の通り街は大きな壁で囲まれている。イントラムロスは16世紀スペインの植民と共に生まれ、300年の年月をかけて植民地フィリピンの事実上の首都として形作られた。フィリピン独立の英雄「ホセ・リサール」が35歳で処刑されたのもこのイントラムロス内。現在はリサール博物館もあり、リサールを深く知ることができる。第2次世界大戦で米軍と日本軍が市街戦を行い、マニラ市民10万人の犠牲とともに廃虚となったが、戦後マルコス大統領夫人イメルダの指揮の下、復旧している。「300年の歴史が1週間の戦争で消失した」といわれている。

 ブライアンさんは「バン・バイクを広めて、ユーザーやエコツアーの利用客の笑顔、バン・バイクが支えるフィリピンのスタッフや家族の笑顔をもっと増やしたい」と夢を語る。

 営業時間は9時~18時 月曜定休。

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