マニラ首都圏で展開する巨大揚げギョーザ「Empanadaエンパーナダ専門店Farinas Ilocos Empanada」が店舗数を15店舗まで増やし人気を集めている。
エンパーナダはフィリピン独自の料理ではなくスペイン、ポルトガルの料理。エンパーナダは「包む」という意味のスペイン語。フィリピンに伝わったエンパーナダは独自の進化を遂げ、今ではすっかりフィリピン料理として定着している。
同店が提供するエンパーナダは創業者の出身地イロコス地方のもの。皮に小麦粉を使わず「米粉」を使い、さらにベニノキの種から抽出されたアナトーという色素でオレンジ色に着色するのが特徴。他の地域のエンパーナダは牛ひき肉や鶏肉、刻んだタマネギやキャベツを入れるが、イロコス地方のものには「チョリソ」ソーセージを入れる。
メニューは、野菜と卵だけの「オーディナリー」(40ペソ)から、野菜、卵、チョリソがぎっしり入った、究極を意味する「アルティメット」(99ペソ)まで。マカティ店オーナーのアン・バーバラ・ソリアノさんは「圧倒的に人気があるのはアルティメット。今年1月のオープン以来業績は順調で、多くの来店者に恵まれている」と笑顔を見せる。
1号店は2012年にケソンシティーに出店したわずか10平方メートル足らずの屋台のような店が原点。その後、急速に店舗を拡大して現在は15店舗を構える。今後もフランチャイズでの出店も続くという。
アンさんは「イロコス地方の特徴あるエンパーナダを日本の皆さんにもぜひ挑戦してほしい。今後はチョリソを使ったピッツアの店にも挑戦したい」と胸を膨らませる。