ドゥテルテ大統領の誕生により、ダバオ博物館(The Museo Dabawenyo)がダバオ観光の新スポットとして注目されている。
同博物館は、ダバオ市市長室の配下に属する部門の一つで、「教育機関としてダバオの文化的、歴史的遺産に関する知識の普及と保存を導き、文化的発信地としては芸術的、文化的遺産の研究と保存を導く存在であること」を目標に運営されている。
同博物館の設立は、ドゥテルテ大統領の前市長時代の市条例によって決定している。同条例が正式に成立したのは2006年だが、2005年には前市長率いる「ダバオ博物館プロジェクトチーム」が立ち上げられていた。チームは選び抜かれた市政府高官と、民間からの建築、歴史、文化、芸術の専門家で構成され、博物館が建つ予定の旧第一審裁判所の古い建物の復興と復元を含め、博物館のための概念化と計画を行うことが課せられていた。このチームの誕生までに陣頭指揮を執ったのが、「Nanay Soling(ナナイ ソリン)」の名で知られる前市長の母Soledad Roa Duterte(ソレダッド ロア ドゥテルテ)だった。
同博物館の正式オープンは、「第71回Araw ng Dabaw(ダバオ市設立記念日)」の祝賀期間中の2008年3月14日。オープン後数カ月間の展示品は、大半が地元の歴史協会や個人、アーティストが所有するコレクションからの寄付や学生たちの作品だったが、現在は「ダバオの先住民族の文化・伝統」「ダバオの歴史」「中国系市民の歴史・遺産」「歴史的英雄」などを展示するさまざまな常設ギャラリーをはじめ、芸術、文化、貿易、産業を月替わりで展示するスペース、視聴覚室、ワークショップなどを行うイベントスペースを有し、豊かな歴史と文化遺産を紹介している。ロビーにはハンディクラフト、書籍、ミュージックアルバムなどを販売する「お土産店」が設けられている。
新大統領の就任により注目されたダバオに旅行者やビジネスマンが押しかけており、客足は昨年の倍近くとも。
開館時間は9時~20時。日曜休館。入場無料。