最近のペソ安とドル安円高の影響から、フィリピンの両替レートが1万円=4,200ペソ以上と高騰している。
海外の出稼ぎ労働者の収入に頼る家庭も多いフィリピン。自国通貨が安くなり、出稼ぎ先の通貨が高くなったほうが収入は増える。為替レートは「働きに行きたい国」に与える影響も大きい。
日本の工場で働く子どもがいるというリンダ・マタさんは「数年前、円が高かった時と比べると現在仕送り額は実質7割程度になってしまった。物価も年々上がっているので、円が強くなってくれるのはうれしい」と語る。
ペソ安の背景には海外の出稼ぎ収入の鈍化もあるといわれ、ペソ安傾向は続くという分析もあり、仕送りは増えるが輸入品は値上がりするという状況に悲喜こもごものようだ。