マニラ首都圏にある隠れ家カフェが1週間40枚限定で販売するプレミアムクッキーが「買えない」と話題になっている。
フィリピン産にこだわったクッキーは並のサラリーマンの日給4分の1もの価格
クッキーを提供しているのは「Dongh Dealer(ドウ・ディーラー)」。趣味的にクッキーを作ってマニラ首都圏のカフェ2店に提供しているというオーナーのマニュエル・ロッソさん。「2012年6月、趣味が高じてクッキーメーカーを始めた。フィリピンの地元素材にこだわっており、フィリピン産でないものは使わない」という徹底ぶり。単一の木から収穫されたカカオのみを用いて作られるフィリピン産「シングル・オリジン・チョコレート」をふんだんに使う「Bouchon Double Chocolate(ボウション・ダブル・チョコレート)110ペソ(=約286円)」はバター、小麦、卵、砂糖全てフィリピン産。特に砂糖はミネラルを多く含むブラウンシュガーの1種「マスカバドシュガー」を使う。
「出来上がったクッキーは非常に柔らかく半生という表現が当てはまる。レアの和牛ステーキのような柔らかさ、口に入れるとすぐに溶ける食感が人気の秘密」とマニュエルさん。
現在は1週間に40枚をマカティ市の「Curator(キュレイター)」と「EDSA Beverage Design Group(エドサ・ビバレッジ・デザイン・グループ)」に提供する。キュレイターは入口が一つしかないテナントのワインバーを通り過ぎた奥にあり、知らない人は絶対にたどり着けない隠れ家的なカフェ。「ドウ・ディーラーのクッキーは存在を知っていても買うことができない」と言われる。
「クッキーを焼くのは大好きだが、パッキングなどの手間を考えると40枚が限界。クリスマスシーズンに250枚の注文があったが、とても対応できなかった。今後は設備やスタッフを充実して供給できるカフェを増やしていきたい」とも。