マニラ首都圏ケソンシティーの豚骨ラーメン専門店「Ramen Taisho(ラーメン・タイショウ)」の「Karamen(カラーメン)」が人気を集めている。
フィリピン料理は甘辛が基本で辛みに弱い人が多い。少ないおかずで多くのご飯を食べられるよう濃い味付けが主流となっている。フィリピンのラーメン店では、これらの傾向に配慮し若干甘めのたれを使っている店もある。
カラーメン(285ペソ=約689円)は、見た目は真っ赤で見るからに辛そう。「豚骨のコラーゲン成分や油が辛みを覆い、見た目ほどは辛くない。豚骨の奥深さも味わうことができる」とマネジャーのピンキー・クビリアさん。「昨年9月にオープンした当初は普通の豚骨ラーメンが一番人気になると思ったが、今は断トツでカラーメンが人気」と驚いた表情を見せる。
マニラは、日本ラーメンがブームとなり毎月新しい店が増えている。今年1年間で30店近くが開店し、来年もブームは続きそうだ。フィリピンの個人所得はまだ低水準が続いており、経済の中心地と言われるマカティ市でも最低賃金は一日466ペソ(=約1211円)。最近進出した日本ラーメンの平均価格は300ペソ(=約780円)を超えており、毎日食べられるものではない。サービスや商品が悪ければ来店客の再来はなく、繁盛店とそうでない店との差は広がりつつある。
「より多くの来店客に喜んでもらえるように、人気のラーメン以外にも鉄板焼きやランチセットのの充実ににも力を入れている。来年は新店も予定しているので、さらに多くの人に自慢のカラーメンを味わってもらいたい」とピンキーさんは意気込む。