マニラ首都圏の都市交通MRT3の終着駅「ノースアベニュー駅」とLRT1の終着駅を結ぶ共通駅の建設が政府と関係民間企業の間で合意された。
2016年は6.8%という高い経済成長率を記録したフィリピン経済。旺盛な外国企業の投資と1億人を超え増え続ける人口に支えられる堅調な国内需要で今後も順調な成長が見込まれるが、交通システムが課題となっている。東南アジアの主要都市はどこも激しい渋滞に悩まされているが、その中でもマニラ首都圏の渋滞は飛び抜けて激しいことで知られ、多くの調査でアジアワーストワンの不名誉も記録している。
渋滞が悪化する原因は流入し続ける人口と鉄道網の整備の遅れが指摘されている。現在、首都圏では国鉄(PNR)と都市交通LRT1、LRT2、MRT3の4路線が運行。そのほか、LRT4、LRT5、LRT6、MRT7、LRT8の建設計画がある。マニラ首都圏から100キロ程度離れた国際空港があるクラークとマニラ首都圏の高速鉄道や地下鉄の建設構想もあり、日本や中国の援助で急ピッチの整備が期待されている。
現在MRT3、LRT1の路線はつながっているが共通駅がなく乗り換えには非常に混雑する大型ショッピングモールなどを通り抜け15分以上歩く必要がある。今回の合意で共通駅ができると利用客は直接乗り換えることができるようになる。合意にはMRT7の乗り入れホームも計画されている。