マニラでスマートフォン用ゲームアプリ「ポケモンGo」が空前の人気となっている。
フィリピンではもともと日本のアニメやゲームなどの文化はかなり広く受け入れられており、アニメキャラクターも根強い人気がある。ケーブルテレビなどのアニメ専門チャンネルでは英語で吹き替えられたアニメが放映され、ポケモンも人気となっている。
人口1億人を超えるフィリピンの携帯電話普及率は100パーセント以上で、スマートフォンも6割ほどの人たちが使っている。若者のほとんどはフェイスブックなどのSNSアカウントを持ち、主要なコミュニケーションのツールとなっている。
スマートフォン用ゲームアプリでは「クラッシュ・オブ・クラン」が大ヒットし、「暇つぶし」の定番として高い人気がある。携帯電話各社もフェイスブック、ゲームなどを目的とした「専用使い放題プラン」などを用意して顧客の獲得に余念がない。
モンスターを効率良く「捕獲」するためには、指定された場所「ポケストップ」が密集し、人が多く集まる場所が有利であるため、フィリピン随一のアミューズメントセンターと言われる「大型ショッピングモール」に連日多くの「ハンター」が押し掛けている。
モール側はこれを千載一遇のビジネスチャンスと捉え、多くのハンターの来場を売り上げにつなげようと、さまざまなイベントを企画している。ポケストップの増設や「ルアーパーティー」と言われるポケモンを捕獲しやすくする場所の設置、コスプレイベントでは黄色の衣装や水着で「ピカチュー」となったコスプレーヤーが集結し、自慢のポケモンキャラクターグッズを持ち寄り、「グッズ自慢」などをする光景も見られた。
こうしたハンターの増加は売上への貢献と言う点では今のところ飲食店など限定的に止まっているようだ。
日本と同じように教会などでの遊戯が問題となっており、教会は「ゲームで時間を浪費しないように」とハンター達に呼び掛けている。