マニラ首都圏マンダルヨン市の大型商業施設「SM メガモール」で昨年12月26から2日間にわたり、日本の漫画やアニメに関するグッズやフィギュアなどを集めたファン交流イベント「Ozine Fest Anime Figure Special(オジーン・フェス アニメ・フィギュア・スペシャル) 2015」が開催された。
ここ数年、フィリピンでは同様のイベントが拡大。同イベントにも多くのアニメファンやコスプレーヤーが集い、2015年を締めくくるにふさわしいにぎわいをみせた。
会場には約8000人が訪れ、日本発の漫画やアニメに関するさまざまなグッズが展示販売されたほか、日本カルチャーファンらの交流の場となった。最も際立っていたのが、さまざまなキャラクターに扮したコスプレーヤーたち。自作の衣装や小道具を身にまといながら、メイクや立ち振る舞いもキャラクターになり切るために忠実に仕上げ、クオリティーの高い出来栄え。
こうしたイベントによく参加しているというフィリピン人コスプレーヤーのコウジさんは「日本のアニメが大好きで、日本にも行ったことがある。今日は、お気に入りの『DRAMAtical Murder(ドラマティカル マーダー、通称・ドラマダ)』の瀬良垣 蒼葉(せらがき あおば)になりきっている。衣装も、メイクもすべて自分で仕上げていて、色んな苦労もあるが、だんだんと満足いくものになってきている。作ること、なりきることももちろん楽しいが、たくさんの人に見てもらうこともまたさらなる楽しみの一つ」と、満足げに語りながらカメラの前では慣れた様子でポーズを取っていた。
「末永みらい」に扮したかわいらしい衣装で、通りがかる人々の注目を浴びていたナオミさんは「初めてコスプレに挑戦して緊張していたけど、だんだん慣れてくると楽しい気分になってきた。こうしたイベントをもっと友達や家族にも知ってもらって一緒に楽しみたい。アニメをあまり知らなくても、ファッションやカルチャーとしてコスプレがもっとフィリピン中で広まっていったらうれしい」と満面の笑みを浮かべていた。ナオミさんは、フィリピンの人気ファッション雑誌「FHM」でモデルを務めた経験があるなど、モデルとして活動しているが、コスプレはこの日が初めて。来年もこうしたイベントに参加するなど、コスプレモデルとしての可能性を広げていきたいと目標を語った。
ほかにも、「ドラえもん」のキャラクターのび太、しずかちゃんや、スーパーマリオなど、世界的にも人気のキャラクターになりきる若者や、日本から取り寄せた色とりどりの浴衣を着て参加する親子の姿も見られた。