日本で主に不動産販売を手掛けるマリモは8月、マニラの新都心・タギッグ市ボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)でレンタルオフィス事業を開始する。
同社の海外事業展開はフィリピンで4カ国目。これまで中国、マレーシア、インドネシアで、日系企業ならではのサービス提供をコンセプトに、それぞれの国のニーズに合った事業を展開してきた。
レンタルオフィスを構えるBGCは、約20年前より開発が進んでいるエリア。経済の中心マカティ市に次ぐ第二の都市として海外からも注目を集めている。同社マニラ責任者の沖本信幸さんは「マカティはすでに同業の日系企業が進出しており市場としては成熟している。今後多くの可能性を秘めたBGCに進出する企業を応援していきたい」と語る。
マニラ首都圏のほとんどのレンタルオフィスは賃料にネット代、備品代等を加算していく方式で、料金体系が分かりにくい。同社は1~9人用の48室を用意し、パッケージプランとして明確な料金を提示するという。1人用のオンライン会議室は、はじめに会費を払うと1時間500ペソ(=約1,400円)で利用できる。
「われわれのサービスを通じて、まずは日本の企業にもっとフィリピンの魅力を知ってもらいたい。企業として利益を追求するのは当然だが、その先に何を求めるか求められるかを常に考えながら、フィリピンと日本の架け橋となるべく挑戦していきたい」と沖本さん。「目指すのは、業界トップよりも、地域に密着した質重視のサービス展開」とも。