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マニラの宅配水ビジネス、厳しい競争も需要は拡大

差別化が難しい水、最先端の技術の取り入れに余念が無いという「空ボトルで作ったロボット」

差別化が難しい水、最先端の技術の取り入れに余念が無いという「空ボトルで作ったロボット」

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マニラ首都圏の宅配水業界が活気づいている。

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 フィリピンでは基本的には煮沸しなければ水道水は飲んではいけないといわれており、飲料水は、どの家庭・オフィスでも蒸留水を買って使っている。家電売り場には何種類ものウオーターディスペンサーが並び、取り換え用の5ガロン(約18.9リットル)の蒸留水はコンビニでも売っている。

 取り換え用の蒸留水は多くの宅配水業者が存在しており、5ガロンで25~50ペソ(約60~120円)程度と価格も手頃。近年のオフィスビルやコンドミニアム(高級マンション)の急激な増加に合わせて競争が激化しつつも、需要の増加により業績好調のようだ。

 宅配水大手の「Aquabest」は500カ所以上の宅配拠点を持ち、拠点は毎月増加している。競争は極めて激しく、マニラ首都圏全域では2万以上の宅配水業者が存在するという。

 同社副社長のポール・タンさんは「水は差別化が難しい商品だが、第一の安全性はもちろん、水の結晶を細かくし体に吸収されやすくする『クラスター』の技術やナノテクノロジーを取り入れて水の口当たりを変えるなどの工夫を施している」と話す。

 今後はマカティ市やタギッグ市、ベイエリアなどに多くのオフィスビルやコンドミニアムが完成し、需要はまだまだ増える状況。ポールさんは「ベイエリアだけでもかなりの数の拠点を増やす必要がある。来年はもっと忙しくなりそう」とほほ笑む。

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